2012-06-23から1日間の記事一覧

奇人

『図説 浮世絵に見る江戸っ子の一生』 奇人は畸人とも書く。伴蒿蹊(ばんこうけい)は『近世畸人伝』で『荘子』を引用して、畸人とは、人としては変わり者に見られるが、天にかない、万物自然にそった生き方をしている人としている。(p68)

書かれた言葉は、言葉の影である

『パイドロス』プラトン ソクラテス じっさい、パイドロス、ものを書くということには、思うに、次のような困った点があって、その事情は、絵画の場合とほんとうによく似ているようだ。すなわち、絵画が創り出したものをみても、それは、あたかも生きている…

教養主義の没落

『教養主義の没落』竹内洋 京都の大学生のデモの圧巻は円山公園前や四条河原町交差点あたりでの渦巻きデモである。このとき規制しようとする機動隊と激しくぶつかる。機動隊を殴ったり、蹴ったりする回数よりも、殴られ、蹴られるほうがはるかに多かった。学…

古典を読む時期

『宮本武蔵 実戦・二天一流兵法』宮田和宏 筆者の師である第十代・稗島政信伊心から聞いた話なのですが、稗島政信が二天一流を学び始めた初心者のころ、第九代・宮川伊三郎規心に『五輪書』の内容について質問したところ、宮川伊三郎規心から頭ごなしに「お…

社会現象のでっちあげ

『身体から革命を起こす』甲野善紀 田中聡 しばしばマスコミや社会系の学問は、でっちあげてでも、社会現象をくくりだしてラベル張りをしたがる。最近とくに多いのは心理学的なラベルである。すべて商品化するための操作だが、身体を通じての体験があれば、…

消費者は生産者になれない

『ジブリの森とポニョの海』 宮崎 どうして日常の生活において、こんなにもエンタテイメント作品が必要になってしまったんでしょうね。これは社会学の領域の疑問です。誰か答えてほしいと思っています。僕はアニメーションづくりというものに従事する人間の…

勇猛の精神と根気

『氷川清話』勝海舟 なにしろ人間は、身体が壮健でなくてはいけない。精神の勇ましいのと、根気の強いのとは、天下の仕事をする上にどうしてもなくてはならないものだ。そして身体が弱ければ、この精神とこの根気とを有することができない。つまりこの二つの…

芸術とはなにか①

『トルストイ 人生・宗教・芸術』原卓也 編訳(芸術とはなにか) ロシアでは、全人民に教育手段をあたえるのに必要な額のわずか一パーセントしか、国民教育に充当されていないくせに、芸術の保護にたいしては、政府から美術学校や音楽学校や劇場へ、数百万ル…

芸術とはなにか②

先日わたしは妙に滅入るような気持ちになって、散歩から帰ってきた。家に近くなったとき、大ぜいの百姓女が陽気に踊りながらうたう歌をわたしは聞いた。嫁にいったわたしの娘の里帰りを歓迎して、祝ってくれていたのである。大声をあげて鎌をたたきながらう…