2013-06-11から1日間の記事一覧

空という心には善のみがあって悪はない

『五輪書』宮本武蔵 神子侃訳 二刀一流の兵法の精神を、ここに空の巻として書きあらわした。空とは物ごとがないということ、人間が知ることのできぬことをいうものである。 ものがあるところを十分に知ることによって、はじめてないところをも知ることができ…

閃きと肉づけ

『ドストエフスキー全集10 白痴(Ⅱ)』解題 木村浩 「さて、私の状況は次のようなものでした。私は仕事をし、かつ苦しみました……貴兄は創作するということがどんなものか、ご存知でしょうか? いや、貴兄は幸せなことに、注文によって、ものさしを当てたよう…

模倣していく才能

『タゴールと賢治』吉江久彌 天才の偉大さのあらわれは、多くの場合、自分ではそれとは意識しないで、どしどし模倣していく才能である。天才は世界の文化の市場から多数の信用貸しを受けている。ただ平凡な者のみが借りることを恥じ、またそれを恐れる。その…

東西の大敵

『お江』武光誠 織田信長は約五年間で、細川政元にも三好長慶にも松永久秀にもできなかった近畿地方統一をやり遂げた。このとき信長の東と西に、強敵がいた。武田信玄と毛利輝元である。 輝元は中国地方制覇の英傑、毛利元就の孫だが、凡庸な人物といわれて…

一般藩民

『ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書』石光真人編著 後世、史家のうちには、会津藩を封建制護持の元兇のごとく伝え、薩長のみを救世の軍と讃え、会津戦争においては、会津の百姓、町民は薩長軍を歓迎、これに協力せりと説くものあれども、史実を誤ること…

戊辰戦争

http://blog.hix05.com/blog/2012/04/post-2453.html 著述者の柴五郎は、日本陸軍創生期の軍人であり、後に陸軍大将にまでなった人物だが、会津藩士の子として生まれ、わずか10歳の時に、戊辰戦争の一環として行われた会津戦争に巻き込まれ、そこで子どもな…