2018-01-29から1日間の記事一覧

苦しみとキリストの真理

『ドストエフスキー』ヴィリジル・タナズ ドストエフスキーは、苦しみ、屈辱、汚点があってこそキリストの真理を見出す、という自分の考えを懸命に弁護した。激しい議論になった。カトコフの右腕であるニコライ・アレクセエヴィチ・リュビーモフのひと言が、…

戦争と高潔な感情

『ドストエフスキー』ヴィリジル・タナズ 一八七〇年七月末、ドイツがフランスと戦争を始め、輸送手段が徴用され、郵便物も新聞・雑誌も届かなくなった。世情が不安定となり、「誰も信用取引しなくなり」、捕らぬ狸の皮算用で金を使うことに慣れた者には厄介…

現代のバアル

『ドストエフスキー』ヴィリジル・タナズ この方法が期待外れの結果をもたらし始めても、ドストエフスキーは夢にしがみついていた。フランクフルトとハイデルベルクを経て着いたバーデンバーデンのカジノで、ドストエフスキーは六〇〇フランを儲けたが、そこ…