2018-10-26から1日間の記事一覧

学問・芸術論 四

『世界の名著30 ルソー』平岡昇 編 中央公論社 学問・芸術論 学問と芸術の再興は、習俗を純化することに寄与したか、それとも腐敗させることに寄与したか。これが検討すべき問題である。この問題において、わたしはどんな態度をとるべきであろうか。それは、…

自然の育成

『概論 ルソーの政治思想』土橋貴 ルソーは、『人間不平等起源論』(以下『起源論』と略記する)で、人間が、自然としての自由を乱用したために、「個人的従属関係」としての「不平等」をもたらし、却ってそれによって自由を窒息させてしまったととらえたが、…

ブルジョワ革命

『概論 ルソーの政治思想』土橋貴 ブルジョワ革命は武力闘争から起きるものではない。それは一部特権層の反税闘争から始まるといわれるが、共和国の総会派の新市民は、「町民(natif)」や「居住民(habitants)そして市城壁の外にすむ「家来(sujet)」と呼ばれる…

自然的自由と自然的平等

『概論 ルソーの政治思想』土橋貴 先述したとおり、自然と歴史の対立は、恩寵と自然の対立が世俗化されたものであった。古代と中世の神学者にあっては、恩寵に刃向かうものとしての位置を与えられた自然を構成する自由は、悪をもたらす元凶とされたがゆえに…