2020-08-14から1日間の記事一覧

立憲主義と自然法論

『自然法―反省と展望』水波朗 他編 憲法と自然法 栗城壽夫 立憲主義と自然法論 立憲主義は、思想内容の面から見れば、近世自然法論から出発し、近世自然法論の説いたところを継承している。近世自然法論の説いた、個人の天賦の人権の思想や国民の国政参加の…

社会主義思想の秘められた淵源

『アメリカ自由主義の伝統』ルイス・ハーツ 講談社学術文庫 しかし、問題ははるかに広汎である。というのは、ロックをもって始まり、そしてそのことによってロックを変容させる社会というものは、ロックに対して寄せる絶対的かつ非合理的な愛着のゆえに、ロ…

第一の自然権

『近代自然法批判』ヘーゲル ヘーゲル「自然法論文」の政治学的解読 松富弘志 ところで、このような意味での人間の根本的被造性に帰属するものとして「情念」、すなわち愛好と不快、欲望と嫌悪、あるいは今日フロイドが欲動と呼んでいるものなどがあげられる…

国民と市民法

『法をめぐる人と思想』八木鉄男 深田三徳 編著 ホッブズにおける個人と国家 有馬忠広 国民と市民法 すでにみたように国民はすでに主権設立のさいに自然権を放棄し、以後、自己防衛権は有しているものの主権者のあらゆる行為に抵抗する自由を失うことになる…

ホッブズにおける個人と国家

『法をめぐる人と思想』八木鉄男 深田三徳 編著 ホッブズにおける個人と国家 有馬忠広 シュトラウスは、また、ホッブズの政治哲学体系において、「理性は本質的に無能力である」という。というのは、「自然によってすべての人間は平等に理性的である」からで…