2021-05-02から1日間の記事一覧

松井大将の陣中日記

『昭和精神史』桶谷秀昭 ついでながら松井石根は単純な強硬派ではない。彼は孫文を尊敬するアジア主義者であり、胡漢民、李宗仁、白崇禧、唐紹儀ら広東派の国民党要人と相識のあひだがらであつた。現に李と白は国民政府国防会議の委員であるが、その来歴は反…

宋哲元の意志

『昭和精神史』桶谷秀昭 宋哲元は軍人といふより冀察政務委員会を指導する行政家であり、また保守的な文化思想の持主で、民国二十五年に国府主席林森と北京柏林寺蔵の龍蔵一切経の印行を計画したり、広東の陳済棠が小学校に読経を正課とする提唱に賛意を表明…

石原莞爾の不拡大方針

『昭和精神史』桶谷秀昭 事変突発当初、陸軍省と参謀本部は、だいたいにおいて戦争に消極的であつた。… たとへば参謀本部第一部長石原莞爾は、思想的にはもつとも徹底した不拡大方針を抱いてゐて、満州国が民族協和の独立国家を実現するために、北支からの全…