人種間紛争

『人間形成の日米比較』恒吉僚子

 学校は、白人児童が大多数であったが、彼らの次に多かったのは全校児童の一、二割を占める黒人児童たちであった。アジア系は少なく、私はその誰とも面識がなかった。
 このような中で、私はいつも自分のクラスの白人児童たちと遊び、給食も一緒に食べていたが、黒人児童たちは、一人の男の子を除いては、全員、白人とは離れたテーブルの一角で食べていた。白人児童の間では、黒人児童が座っているほうを見ないことが暗黙の了解となっていた。睨み返されるからだそうだが、そのようなことを知らない私は、その方向を見て、「見ちゃだめよ!」と耳元で囁かれたりしていた。幼い子供たちも既に、人種間紛争に巻き込まれていたのである。(p100)