戦争との関係

儚い平和:ルソーの戦争論における国家と個人  折方のぞみ
https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/18123/1/kyouyoronshu_514_23.pdf

 こうした前提に基づき、ルソーはその『戦争法の原理』において、戦争との関係における社会契約の役割を180度転換させる。つまり、戦争は社会状態以前には存在せず、社会契約によって国家が設立されて初めて誕生したものだと主張するのである。

 これらの考えをひとまずホッブズの恐ろしいシステムと対比してみよう。彼の馬鹿げた学説とは逆に、戦争は平和から生まれたということ、あるいは少なくとも持続的平和を保障するために人々が取った予防措置によって生まれたということに我々は気づくのである。

 我々は人為的和合によって結合した人々が互いに殺し合うために集まり、戦争のあらゆる恐怖がそれを予防するために取られた心遣いによって生まれるのを見ることになるだろう。