戦前の方が人権的な憲法観だった(人権を書かない人権)

憲法 第三版』伊藤正己

 人権の保障

 明治憲法は、上諭に臣民の権利と財産を保護することを明示するとともに、第二章「臣民権利義務」をおき、国民の権利と自由の保障を定めている。…そこで掲げられている権利と自由は、現代の眼からみれば不十分とはいえ、ほぼ当時の各国憲法の認めるものを列挙していた。(p45)


自然法―反省と展望』水波朗 他編

 社会科学と自然法思想
        ――近代思潮の弁証法――  野尻武敏

 自然法実証主義

 周知のように、法や規範の拘束性にかんして、古来二つの立場が支配してきた。一つは、それらを現実に定立する者の意志にその根拠を求め、他は、かれこれの意志をこえた事物の本性にそれを見いだす。つまり、実証主義自然法論である。近代社会科学でのいわゆる価値判断論争も、結局はこの二つの立場の対立に帰着する。(p356)


『現代法入門』現代法入門研究会

 大陸法とコモン・ローの日本法への影響

 わが国では、明治時代に、フランス法やドイツ法などのヨーロッパ大陸法(civil law)をもとにして、民法典、商法典、刑法典などの法典編纂が行われた。これらの法典は、種々の変遷を経つつ、現行法に受け継がれている。そのために、わが国の法律学は、ヨーロッパ大陸法とりわけドイツ法の影響を受けて発展した。(p36)


 わが国では第二次世界大戦後に、アメリカ法の影響を受けた司法制度改革と立法が行われた。また近年は、様々な法分野でアメリカ法の影響を強く受けるようになってきている。(p36)