対外政策

『岩波講座 政治哲学1 主権と自由』川出良枝

 サラマンカ学派  松永奈津子

 以上みてきたように、スペインの対外進出に伴って、サラマンカ学派を中心に、「野蛮人」をも視野に入れた政治権力の特質と全世界の秩序形成の可能性をめぐり、緻密な理論が展開された。こうした思索は、実際の征服・植民政策とどのように連動しているのだろうか。(p65)


 近代自然法論  太田義器

 グロティウスを自然法に導いたサラマンカ学派は、スペインによる非ヨーロッパ世界への進出にともなって、共通の権威の不在状況における正しい振る舞い方を論じ、征服という武力行使の是非を論ずるために自然法を用いた。自然法は共通の権威の不在状況における対立、したがって戦争を論ずるための道具であった。(p84)