リバタリアニズム

『正義とは何か』神島裕子

 小さな政府の思想――リバタリアニズム

 ロールズの『正義論』はリベラリズムの枠を超えて大きな影響力をもちました。「今や政治哲学者たちは、ロールズ理論の内部で仕事をするか、さもなければなぜそうしないのかを説明しなければならない」として、ロバート・ノージックは一九七四年、『アナーキー・国家・ユートピア』を著し、リバタリアン的な正義を提唱しました。それはジョン・ロックの所有権論に立脚するものであり、経済的平等のための国家による課税を盗みと見なします。(p72)