社会主義組織における女性の指導権

マルクス 古き神々と新しき謎』マイク・デイヴィス

 マルクスエンゲルスが決して異議申し立てをすることのなかった、労働運動の家父長的性格が、作用している力を見えなくした。親譲りで傑出した革命家となった三人の娘を含めて、強く、ラジカルな女性たちが大勢いた一家だったにもかかわらずマルクスは決して pater familias 〔家長〕として揺らぐことはなく、彼の名前が組み入れられた運動も、バーバラ・テイラーやその他の人々が指摘してきたように、多数の空想的社会主義党派が、目覚ましいフェミニズム運動から現実に退行を示したのである。実際、フローラ・トリスタンからクララ・ツェトキンまでのあいだ、女性は誰一人として、どんな労働ないしは社会主義組織の中でも指導権を主張できなかったのだ。(p18)