二・二八事件

『台湾の歴史と文化』大東和重

 二・二八事件とは、闇タバコ売りの女性を摘発しようとした警察官と群衆がもみ合いになり、やがて大きな騒乱となった、戦後の大きな事件の一つである。(p198)


 国民党を率いる蔣介石(一八八七―一九七五年)は、中国大陸で共産党との内戦の最中にあった。日本軍が降伏するや、今度は共産党との激しい戦争となったが、援軍要請を受けて、基隆と高雄の両港に二個師団を上陸させる。国民党政府軍は本省人の抗議活動を武力で鎮圧し、各地の処理委員をはじめとする指導者たちを政府に敵対するものとみなし、容赦なく投獄・殺害した。多くは国民党政府の悪政に対し改善を求めたのであり、政権転覆の意図などなかった。しかし事件関与の嫌疑を受けた多くの台湾の知識人が、冤罪で非業の死を遂げた。二万人以上の死者が出たとされる。(p199)