アメリカの教科書は原爆をどう記述しているか

アメリカの戦争責任』竹田恒泰

 いくつか眺めてきたが、次のような点が共通している。まず、アメリカは日本に対してポツダム宣言によって降伏の機会を与え、これを拒んだら新兵器によって壊滅すると警告したにもかかわらず、日本はこれを拒絶した。次に、原子爆弾の使用は戦争の終結を早め、結果として一〇〇万人以上のアメリカ人の命を救った、という点である。また、ソ連の関与なく日本を占領するためと指摘する教科書があることには注目しておきたい。(p65)


 アメリカの教科書が、原子爆弾の被害を小さく表現し、本土決戦が行なわれた場合の米兵の犠牲者数を過大に評価し、日本に降伏の機会を与えたにもかかわらず、これを拒絶したと強調するのは、「原爆投下は日本が講和を拒絶したのが原因である」「原爆投下によって、多くのアメリカ兵の命が救われた」と宣伝する役割を果たしてきたといえる。(p86)