一管の笛のなげき

川端康成 群像日本の作家13』小学館

 永遠の旅人――川端康成氏の人と作品  三島由紀夫

 戦争がをはつたとき、氏は次のやうな意味の言葉を言はれた。「私はこれからもう、日本の悲しみ、日本の美しさしか歌ふまい」――これは一管の笛のなげきのやうに聴かれて、私の胸を搏つた。(p31)